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2013-10-13 (Sun)
「月島慕情」 浅田次郎

月島慕情



私は浅田次郎さんの短編小説が大好きです。

短いストーリーの中にエッセンスが濃縮されていて、いつも涙腺を刺激されてしまうのです。

好きなお話が沢山あるのですが
そのひとつが
「月島慕情」です。

注意: 以下、ネタバレ含みます。



時は大正。
吉原は亀清楼の女郎「生駒」(本名はミノ)は金看板の御職太夫。
子供の頃 人買いに売られて以来、吉原の生活しか知らず年は既に30過ぎ。

このまま身請けされなければ借金を返す事は出来ず、いずれは安宿に鞍替えしてどん底の人生を送る事になります。

そんなミノに、降ってわいたような身請け話が持ちあがります。
相手は侠客の時次郎。
実は、時次郎こそミノが人生で唯一惚れた男なのです。

時次郎も身請けを容易に出来るような立場ではないので、
借金をしてミノを引き受けてくれるのです。

苦界から抜け出せる喜びと、心底惚れた男に身請けされる喜びでミノは舞い上がります。
所帯を持つ日を指折り数えるミノですが、
ある日、時次郎が暮らす月島の街をひとめ見に行こうと思い立ちます。

そしてミノは、時次郎のある秘密を知ってしまうのです・・・。
その秘密を知って、ミノはある決意をします。

「自分にふさわしい幸せは奈落の中の幸せなのだとミノは思った。」

もう、この一文読んで涙が止まらない私。

・゜・(つД`)・゜・

やっぱりね、ミノは自分は汚れてしまった罪深い女だという意識が強いのです。
だからこそまっとうになろう、
子供が出来たらおてんとう様の下をまっつぐ歩ける子に育てよう、って決心していたのに・・・。

彼女のいさぎよさ、心根のまっすぐさが美しくて、哀れで、すごく悲しくて。
涙が止まらなくなります。

「あたし、あんたのおかげで、やっとこさ人間になれたよ。
豚でも狐でもない人間になることができた。
大好きだよ、時さん。」

という、時次郎への届かない告白。

幼くして親に売られ、まるで自分は家畜のようだと思って生きてきたミノが、
人としてまっすぐな道を選ぶ事で「やっとこさ人間になれた」と思うのです。

女の意地と張りに、とっても胸を打たれます。
おススメです。




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